日本型(日本版)CCRCの創生にむけて2015

 新しい年2015年は、2025年の地域包括ケアシステム実現に向けて、本格的に医療・介護が一体となって高齢者を支えていく仕組みづくりに知恵を絞り、創意工夫する年かと思います。私どもは、アメリカのCCRCを日本の風土、文化に合わせた日本型(日本版)CCRCの普及を使命として活動を進めてきました。
 そして、昨年3月にNPO法人高齢者健康コミュニティを設立し、6月にいままでの研究結果をまとめた書籍「地域包括ケアを動かす高齢者健康コミュニティ」(九州大学出版会)を出版しました。
そのような折、地域創生が日本の大きなテーマとなり、【まち・ひと・しごと創生総合戦略】策定の前段階で検討された「基本政策検討チーム報告書(案)」−総合戦略に向けて中間的な検討状況の報告−の中で、CCRCが取り上げられました。
HPアドレス:
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/souseikaigi/dai2/gijisidai.html
 
 取り上げられたのは、掘ズ8紊了楮の方向 1.政策パッケージのンの中の
(2)地方へ新しいひとの流れをつくる(ア)地方移住の推進の中の【考え方】に記載されています。
 すなわち、地方についてのワンストップ相談など支援施策を体系的・一体的に推進していくことが重要。また、住み替え支援、都市農村交流の推進のほか、「二地域居住」の本格的な推進策の検討が必要。としたうえで、CCRCについて次のように続いています。
・また、都会の高齢者が移り住み、健康状態に応じた継続的なケア環境の下で、自立した社会生活を送ることができるような地域共同体(「日本版CCRC」)について検討を進める。
このように、国もCCRCに注目し、まさにこれから、具体的に日本版CCRCの創生にむけて、具体的の普及支援していく必要があります。
 いまNPO法人高齢者健康コミュニティは、実際のプロジェクトとして、埼玉県和光市で、日本型(日本版)CCRC高齢者健康コミュニティ和光を株式会社東日本福祉経営サービスと共同作業により、創生しようとしています。
具体的には、次のWebサイトをご覧ください。
http://ej-welfare.jp/rg-wakouminami/
 

日本型CCRC「高齢者健康コミュニィティ」の実現をめざして(1)

光陰矢のごとし、とはよく言ったもので、2013年もあと二か月となりました。一年は早いですね。
今年の一大イベントとなるプレゼンテーションが、
ASIAN AGING SUMMIT 2013 (国立長寿医療研究センター主催)で行われます。SUMMIT 11121314日の三日間のプログラムで、私は第2日目の午後B-2ワークショップ:超高齢社会の「住」のあり方2“街”と”家“の視点から考える、で「日本型CCRCの実現に向けて」という題目で20分講演させていただきます。
1992年にジョン・エリクソンが開発したCCRC“チャールズタウン”と出会い、米国から帰国後、CCRCを日本に普及させ、エリクソンJAPANを創造することを私の使命としてきたつもりでした。しかしながら、当時は、多額の補助金をもらう特別養護老人ホーム等介護施設(米国のナーシングホーム)を全力で造り上げる時代でしたので、自立型住まいを中心とするCCRCなど市民権を得ないのが当然であったかもしれません。
しかし、時代は流れ、変化してきました。特に超高齢化と、財政問題で、高齢者が寝たきり、介護が必要になってから対応する流れから、要介護にならない予防へ重点が移されてきました。また「自助」、「互助」といった概念が「公助」に加わって重要視されるようになり、それが地域包括ケアシステムに中心となっています。
介護施設は
134万人分以上整備されてきましたが、未だ日本には、自立を支援する自立型住まいは8万人程度しかありません。欧米先進国では介護施設より自立型住まいが多いのが現状です。やっと日本でも、自立型住まいが市民権を得る時代がやってきたと思います。
ASIAN AGING SUMMIT 2013では、自立型住まいを中心とする「CCRCとは何か?」、「日本でCCRCを実現するために何が必要か?」今回は、サミットを前にじっくり整理してみました。その結果、6つの条件として整理できました。
その内容は次回のブログで発表したいと思います。
なお、以下がASIAN AGING SUMMIT 2013Webサイトです。
直接聞かれたい方、興味のある方はぜひご参加ください。
http://www.nikkeibp.co.jp/aging/summit/2013/program2.html
よろしくお願いいたします。
窪田昌行

 

日本型CCRCの和名を「高齢者健康コミュニティ」とする

 

日本の文化と風土に合った日本型CCRC開発のアイデアが生まれたのは、1992年、エリクソンシニアリビングCEOのジョン・エリクソン氏と出会ったことから始まります。その時、エリクソン氏からCCRCの経営・管理について教えてもらう幸運を得ます。その後、2005年、2007年に再度訪米し、CCRCの詳細な仕組みをジョンから学びました。

それから、20年余りが経ち、日本型CCRC開発の3つの課題を解決し、これからその構築に取り組んでいこうとしています。

そのような折、共同研究者の九州大学医学部の馬場園教授が、大学からの依頼で医学部ライブラリを執筆することになりました。そのテーマを検討した結果、米国のCCRCを紹介し、日本型CCRCをテーマとして書くことになりました。私は日本型CCRCをつくり上げていく上で米国のCCRCから学ぶこと、およびこれまで4つの医療法人と研究してきたケーススタディの内容について、「医療福祉経営マーケティング研究会誌」に発表した内容をまとめ直すことを担当しました。

そこで、問題となったのが、「日本型CCRC」という言葉でした。なかなかわかりにくいということ、和名の方がわかりやすいということもあり、これまで、日本版CCRC、日本型CCRCと呼んできたものを、「高齢者健康コミュニティ」と変更することにしました。

ちなみに、その本の中で、「高齢者健康コミュニティ」が役割を果たす要素は主に次の4つです。

1.自立型、支援型、介護型の3種類の住まいともつこと

23種類の住まいに応じて継続したケアと提供すること

3.経営の自立性、透明性、そして安定性が高いこと

4.入居一時金が50100%返還されること

特に日本では、支援型の住まいという概念がなく、自立型住まいがほとんど整備されていません。

執筆中の著書の中で、米国ノースカロライナ州のCCRCと福岡県の自立型住まいというべき有料老人ホームを比較しています。その結果、福岡県の自立型住まいをもつ有料老人ホームは富裕層を対象としたもので、米国のCCRCは多くの中間層が入居、生活できるという点で商品の価値が根本から異なるわけです。

これから、日本型CCRC~「高齢者健康コミュニティ」を構築していくために、P.ドラッカーのいう「われわれの計画は何か?」を問いかけ、その実現に向けて具体的に取り組んでいくつもりです。

なお、冒頭で話したジョン・エリクソンとは、この513日、中国、上海で、中国型CCRCのグランドオープンセレモニーに招待され、そこで再会し、「高齢者健康コミュニティ」の成功に向けたアイデアとアドバイスを頂きました。ジョンと上海で再会した内容、中国型CCRCは、本ブログの別の稿でお話しできればと思います。

今回は日本型CCRCを、「高齢者健康コミュニティ」と和名に命名したことをお知らせします。これから、その実現のために一歩一歩確実に進んでいきたいと思います。
その際に、稲盛和夫氏が、
1982年の京セラの経営方針発表会の席上で発表したスローガン、

「新しい計画の成就は、ただ不屈不撓の一心にあり。さらば、ひたむきにただ想え、気高く、強く一筋に」

これは、積極的思考を説いた哲人、中村天風氏の言葉です。このスローガンはJAL再生の計画実行の際にも活用されました。

わたしも、これから具体的な計画を立て、失敗を恐れず、ひたすらに「高齢者健康コミュニティ」を構築していくためにこのスローガンを肝に銘じていきたいと考えます。

窪田昌行


calendar
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< August 2020 >>
selected entries
categories
archives
links
profile
search this site.
others