東日本大震災と日本版CCRC

 

この度の東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福を祈ります。また被災者の方々に心からのお見舞いを申し上げます。

当面は、出来る限りのことをしていくと共に、自分の役割を精一杯果たしていくしかないと感じています。


 被災から3週間経った今でも、本当の被災状況はわからないというほど、今回の大災害は、はかり知れないものとなっています。

その震災の悲惨さについて、例えば、日経新聞記事(20113252627日)の“三度目の奇跡”という特別連載記事の中で、取り上げられており、主要な部分を以下に抜き出してみました。

『これは本当に現実の出来事なのだろうか。津波が町や村を根こそぎ押し流した東日本大震災。なお、決死の冷却作業が続く東京電力の福島第一原子力発電所の事故は「あってはならない例」として歴史に刻まれる。宮城県南三陸町町長の佐藤仁氏は、あの日、役場の屋上に通じる階段の金属製の手すりをつかんでいた。波は頭の上まで達し、気がつけば約30人いた避難者は約10人まで減っていた。佐藤氏はいま地震後に設置した災害対策本部で指揮をとるが、「一歩も踏み出せない」という。同県女川町。3階建ての町役場も津波に襲われ、安住町長は「今は希望がほしい」と言葉を絞り出す。』

また、未だに復興への道筋が不明な原発事故については、『原発事故の発覚以降、欧米航空会社が成田空港を避け、中部や関西空港を利用する動きが出た。国土交通省は20日から、羽田、成田空港での放射線量をHPに載せ安全を訴えるが、外国人の「日本忌避」の気分は簡単には消えない』と、地震、津波に加え、本原発事故の日本に与える影響は甚大なものがあると思われます。一日も早く沈静化することを祈ります。

また、『内閣府は、東日本大震災の被害額は16兆〜25兆円に達すると発表した。10兆円規模といわれた阪神大震災を大きく上回る。しかし、問題の本質は額の大きさではない。戦後65年のいま、人口減と高齢化に直面しながら、医療や行政、生活などの機能が拡散していた地方のもろさがあった。一方、東京一極集中が地方からの電力供給なくしては成り立たないという現実をつくり、大震災は日本が抱える矛盾をえぐりだしたといえる。また、JPモルガン・チェース日本法人CEOジェイミー・ダイモンは次にようにいっている。「日本人の献身的な姿勢や節度は賞賛されている。世界中が応援している。世界が市場を通じて日本を再評価したのは、急激な円高などの数々の試練を乗り越えてきた日本の企業やそこで働く人々だった。その一方で世界が不安視するのは政治の弱さである。」米国の世界的なシンクタンクブルックリン研究所が18日開いた討論会で、同北東アジア研究所、リチャード・ブッシュ部長は、次のように述べている。「今回の震災が高齢化や人口減、政府債務の膨張など数々の難題を抱える中で起きたと指摘し、“日本の危うさ”は、政治家たちが『いつもの日常』に戻ってしまうことにあると訴えた。危機が問うのはそこに生きる人々、ひいては国としての決意である。それ次第で歴史はかわる。」

1947年にはじめて発行された第一回経済白書の中に、次のような記述があるそうです。 「望まぬ現実には目をおおい、望む方向には事実をまげようとする為政者のきょうだな態度(臆病で意志の弱い)は、はかり知れない国民にわざわいした」と厳しい言葉で過去への反省を述べた。そのうえで、「政府も企業も家計も赤字」と事態をかみ砕くように解説し、国民に「一時的な耐乏」も含め復興の過程に加わるよう呼びかけた。いま、政治の転換が問われている。』

医療関連に関しては次のような記事があります。

『「地域で高齢者を支える仕組みを早く作らなければと、痛感しました」というのは、東京都文京区で在宅医療専門の診療所を営む医師武藤医師に多くのメールが舞い込んだ。武藤医師は震災前から有力企業と手を携え、地域内で高齢者向け医療、介護、生活サービスを模索している。「ゆっくりと姿を現す高齢化の課題が震災で凝縮して見えた」という。仙台市はフィンランド政府と提携し、高齢者の自立に役立つ健康サービス産業の育成に力を注ぎつつあった。こうした小さな芽を生かす歩みを止めてはならない。


 今回の大震災が引き起こす、大転換(パラダイムシフト)は被災した地域だけではすまされないでしょう。日本がこれから、例えば、医療、介護に関しては、本当にどうするのかを根本から考え直す機会になると思われます。

同時に少子高齢化が加速する日本において高齢者が安心して、安全に暮らせる医療、介護、生活支援サービスをいかに構築していくかは、一人ひとりの力にかかっています。

私どもは、私どもにできる精一杯のこと、すなわち、今まで研究してきた日本版CCRC(高齢者健康コミュニティ)を新しい時代のために、一日も早く具体化し、地域の役に立つ形でつくりあげていかなければいけないと、改めて感じるところであります。
窪田昌行

日本版CCRC


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