2010年地域経済活性化と日本版CCRCの開発の意義

新年、明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い申し上げます。

日本経済が危機的な状況にある中で、新しい年に逆に思うことは、「危機こそチャンスである」ということです。すなわち、この危機を打開するには、新しい需要が内外に生まれなければなりません。CCRC研究所では、高齢者の新しいニーズに対応する安心できる高齢者住宅システム“高齢者健康コミュニティCCRC”を研究して参りました。現在、九州の医療機関等と連携し、具体的に日本版CCRCの開発・運営に取り組んでおります。
私共の活動がいくらかでも地域経済の活性化、高齢者のQOLの向上にお役に立てることを願っております。
新しい年が皆様にとりまして、素晴らしい年になることをお祈り申し上げます。 

 さて、新しい年2010年を迎えましたが、日本経済は大きな転換期にあるといわれています。最大の課題は、景気低迷が続くなか、将来に向けての成長戦略と、1980年代後半からの景気変動の中で積み重ねてきた国の借金の財政再建政策という両刃の剣の状況下で、解決策をみいだしていかなければならないことです。特に国の借金の問題は深刻な問題となってきています。
 すなわち、政府が国民の家計の貯蓄に頼って借金を重ねる構図に限界がみえ始めてきたわけです。政府の国債の負債残高(国債が約700兆円、これに政府保証債務等を加えれば、国の借金は現在1000兆円を超える)が膨張し、昨年9月末は家計資産に対する比率は66%まで上昇しました。現行の政策を継続すれば、今後も政府負債の膨張が止まらず、さらに少子高齢化を背景に家計の貯蓄が減少に向かえば、2020年までに、国債と家計資産が逆転する可能性もあります。家計の高貯蓄という日本経済の強みは薄れつつあり、財政の抜本改革が急務となっています。
 日本の貯蓄率は1990年代まで2けたを維持してきましたが、貯蓄を殖やす働き盛りの世代が減少し、貯蓄を取り崩す高齢者世帯が増えるにつれ、徐々に低下してきました。例えば、1980年は約17%、2000年は約10%、2008年は約3%と減少し続けています。貯蓄率が近い将来マイナスに転じるとの見方が広がっています。
 このような中、平成22年度の予算が成立しました。全体の規模を示す一般会計総額は、昨年度から4.2%増の92兆円2992億円で、当初予算段階で過去最大となりました。政権の看板政策である子供手当ての創設などを盛り込み、「家計重視」を前面に出した予算となりました。財源を補うため、09年度当初予算より約11兆円多い44兆円3030億円の新規国債を発行しました。(以下参照)
(歳入)92.3兆円
・税収:37.4兆円
・国債:44.3兆円
・税外収入:10.6兆円
(歳出)92.3兆円
・一般歳出:53.5兆円
・地方交付税など:17.5兆円
・国債費:20.6兆円
・その他:0.7兆円

歳出増額の大きな要素は次の3点です。
1. 地方への配慮で地方交付税を1兆円増
2. 子供手当てほかマニュフェスト予算で3兆円追加
3. 高齢化で社会保障費が10%増加
 この中で、社会保障関係費の増加は、25.2兆円から27.2兆円へ9.8%増加しています。また、社会保障関係費は一般会計歳出92.2兆円の約30%と大きな割合です。しかもこれから団塊の世代が80歳以上になる2030年には、医療、介護ニーズの高い80歳以上高齢者が2倍に増加していきます。このままでは、若い働き手世代の負担が大きく、いまの年金・医療・介護制度を現行のままで維持することが困難となってきたことはおわかり頂けると思います。

 例えば、次のような経営状態の会社があったらどうでしょう?
・ 収入:37.4億円
・ 支出:92.2億円 
で54.8億円の赤字です。この赤字は銀行からの借り入れで賄っており、現在銀行には1000億円強の借金があります。銀行から来年の収支予想を聞かれると、景気が悪いので、また前年と同じ程度の赤字が増えるので、このため、来年も50億強の融資をお願いします、というような会社経営が日本の財政の現状と考えていただければと思います。
 このように、日本国自体の経営は、例えばJALの経営再建の問題以上に深刻な問題となってきています。従って、歳出の大きな要素である社会保障費用の増加を適正化していくために、高齢者の医療、介護問題への対策をもっと具体的に考えていく必要があります。例えば、在宅医療、介護を基本に高齢者が病気にならないように、悪化しないように、介護で寝たきりにならにように、といった基本的なケア方針をもった新しいシステムを構築していく必要があります。それが私共の提案している高齢者健康コミュニティ構想〜日本版CCRCモデルです。現在九州、福岡県、鹿児島県の医療法人と日本版CCRCの開発に取り組んでいます。今年は日本版CCRCの具体的な開発手法、運営について、このブログを通してご紹介していきたいと考えています。
窪田昌行

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