設立の動機 3 : 「日本での『CCRC』への需要の高まり」

 米国のCCRCとの出会いから15年間を経た今、日本の介護施設は着実に増加しています。しかし、現在、高齢者を収容・管理し、自立支援を行っていないという介護施設の実情も問題視されています。ニーズ別にサービスを組み立てなかった結果、自立を支援しない管理型の体制となり、かえって入居者の依存度や介護度を高めてしまう結果となる不幸なケースも増加しています。自立支援を受けたい高齢者が選択できる“住まい”や“居住系サービス”の重要性が指摘されています。


談話室

「談話室」

 明るい日差しの入ってくる談話室には、落ち着いた調度品が置かれ、カーペットが敷かれ、豊かな生活が演出されている。このように、CCRCが家庭的で豊かな暮らしを送ることが出来る「住まい」となるよう、至る所に工夫が凝らされている。



 一方、医療制度改革でも、社会的入院の是正、療養病床の再編が検討される中で、高齢者の“住まい”や“居住系サービス”の創出を後押ししており、「CCRC」 の概念と役割は以前にも増して重要になってきたと考えます。
 いよいよ日本でも米国の「CCRC」を日本向けにアレンジし、高齢者の自立と尊厳を守り、健康で快適に暮らせる、高齢者健康コミュニティを開発するニーズが高まってきたと考えます。
 具体的に米国の代表的な「CCRC」を研究し、日本の高齢者と共に、高齢者の目線で考え日本流に改善し、そして普及していくために「CCRC研究所」を設立致しました。 (窪田昌行)

設立の動機 2 : 高齢者の介護度(自立度)の3つの段階とニーズに対応する「CCRC」

高齢者の介護度(自立度)のレベル

 CCRCでは、高齢者を明確に3つの段階に分け、それぞれの段階で生じるニーズに最適な医療・介護・生活支援サービス及び住まいを提供しています。
日本の介護施設では、医療・介護が必要になった後に対応するという「事後のケア」を、入所する全高齢者に対して同様に行っています。
 CCRCでは、「健康な高齢者」・「支援が必要な高齢者」・「介護が必要な高齢者」を明確に区分し、それぞれの高齢者に合う適切なサービスやケアを提供しています。
 たとえば、「健康な高齢者」・「支援が必要な高齢者」に対しては、疾病・介護が必要になる前や重度化する前に予防を行うなど、「事後のケア」だけではなく、「原因ヘのケア」まで積極的に行っていることが特徴です。

○ 健康な高齢者
 一見、健康で自立している高齢者ですが、CCRCの入居者のほとんどが75歳以上の後期高齢者であり、高齢に起因する高血圧・疾患等の医療上の何らかの問題等を持ち、何らかの支援は必要としています。しかし、毎日の生活を送るには支障ない程度に、健康で自立しており、これからも健康を悪化させず現状を維持し、毎日の生活を楽しく過ごしたいというニーズを持っています。

○ 支援が必要な高齢者
 他人の手助けを必要とする高齢者で、我が国の介護度では、要支援〜要介護1程度の高齢者に該当します。入浴・衣服の着替え・投薬などの支援サービスが日常の生活で提供されることで、可能な限り自立を支援されたいというニーズを持っています。

○ 介護が必要な高齢者
 要介護2〜5程度に該当します。24時間体制の看護・医療サービスを必要としていますが、最期まで人間としての尊厳を守られたいという当然のニーズを持っています。

 CCRCでは、高齢者をこれら3つのレベルに明確に分け、それぞれのニーズに合った最適な住まい(ハード)とサービス(ソフト)を提供しています。
CCRCは、要介護になる前から、介護が必要とならないよう予防し、可能な限り健康で楽しく過ごせるよう支援する、先進的な高齢者住宅の仕組みのことなのです。

設立の動機 1 : 「米国CCRCとの出会い」

  私は15年前アメリカで「CCRC」という高齢者健康コミュニティと出会い大きな衝撃を受けました。そこでは、コミュニティ内で提供される総合的なサービスプログラムのもとで、多くの健康な高齢者が医療や介護に不安のない環境で、毎日を健康に、安心して暮らし、日々の生活を心から楽しんで生活していました。まさに、後期高齢者とって理想的なモデルが「CCRC」というシステムの中にありました。そして、いつか日本でもこのような「CCRC」、「日本版CCRC」を創りたいと考えました。


「大手CCRCディベロッパーCEOと」
(1993年撮影 )

「CCRCオピニオンリーダーと」
( 1993年撮影 )
1993年帰国した当時の日本では、欧米で言うナーシングホームにあたる特別養護老人ホーム等の介護施設など、要介護者に対するインフラを整えるための“ゴールドプラン”が始まったばかりでした。しかしながら、将来は日本でも、重度の要介護者向け「介護施設」だけではなく、「CCRC」のような自立しているうちから入居できる「高齢者の住まい」が必要とされる時代が来ると考え、「日本版CCRC」 の研究を続けて参りました。

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