CCRCとは 2 :米国の自立型高齢者住宅事情

 高齢者の自立と尊厳を守ることを最も重要な運営方針とし、保健・医療・福祉サービスを統合した包括的なサービスを提供し、高齢者が自立して、健康に、楽しく、快適に暮らせるCCRC(Continuing Care Retirement Community)という高齢者住宅システムが米国にあります。 直訳すると、「継続したヘルスケア(保健・医療・福祉)サービスを提供する高齢者の生活共同体」となりますが、私たちは日本語訳を「高齢者健康コミュニティ」としています。
 CCRCは、「継続したヘルスケアサービス」を提供するという理念に基づいて、住民である高齢者が老化していくにつれて変化していくニーズに応じ、生活支援、医療サービス、介護サービスなどを総合的に提供しています。
  つまり、高齢者は、自立して生活できる段階から、特別な看護・介護サービスが必要な段階そして人生の終末まで、住み慣れた同じ場所のコミュニティ内で生活できるのです。


住まいと敷地内のメディカルセンターを結ぶスカイウェイ

「住まいと敷地内のメディカルセンターを結ぶスカイウェイ」


 ここで行われている医療サービスは予防的医療相談・サービス、外来医療サービス、慢性期の医療サービス、歯科医療サービスで、特に高齢者の医療的な問題の多い腰、足の専門医療相談サービスもあり、医療的な視点からも高齢者の自立を最大限支援しています。介護サービスについては、可能な限り自室で訪問介護・看護サービスを受けられるようになっています。
 CCRCは、入居者に対して一生の間、住居・介護・看護・医療・生活支援サービスなどを受ける権利を保障しています。この代わりに、入居者は、入居一時金と月額利用料を払っています。中所得者でも支払いが可能な料金設定を行っているCCRCが多く存在します。
なお、入居者が契約を解除したり、亡くなったりした場合の入居一時金の返還については、払い戻し不可/部分的に払い戻し可/全額払い戻しなど様々な契約形式がありますが、全額払い戻し(100%返還)するものに人気が集まっています。
窪田昌行

CCRCとは 1 :米国の自立型高齢者住宅事情

 米国には高齢者が自立して生活できる様々のタイプの施設があり、介護、看護、医療サービス提供の有無によって、これらの施設は大きく2つのブループに分けられます。

  第1のグループは、レジャーコミュニティと呼ばれるもので、コミュニティ内での介護、看護、医療サービスは提供されていません。対象となる人は、比較的若い前期高齢者が中心です。主に、アメニティ、娯楽を中心としたコミュニティで、活動的な高齢者が、たとえば、ゴルフ、釣りなどで老後を楽しむためのものといえます。現在、米国のサンシティ等が紹介されています。

 第2のグループは、コミュニティ内での介護、看護、医療サービスが提供されているもので、高齢者健康コミュニティ(CCRC)と呼ばれています。入居者は第1のグループと比較して年齢が高く、入居者の中心は75歳以上の後期高齢者となっています。我が国の後期高齢者は急増しており、わが国が参考とすべき先進的な高齢者住宅・福祉システムの成功事例として注目され始めています。(窪田昌行)

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